「もう少し高音が出たらあの曲が歌えるのに!」
「バラードばかりじゃなく高音のあるアップテンポの歌も歌いたい!」
こんな思いを抱えている方多いのではないでしょうか。高い音が出せたら歌の幅ってぐっと広がりますよね。
でも、高音は「生まれ持った才能」と諦めていませんか??
結論から言うと、高音は誰でも出せるようになるんです。
とはいえ、いきなりボイストレーナーからレッスンを受けるにはまだ勇気がない、時間的・金銭的に余裕がない、そんな方に自宅で出来る練習方法を詳しく解説していきます。
目次
高音は誰でも出せる
声は喉にある二本の声帯を空気で震わせて発声しています。
引用:看護roo!
ギターなどの弦もその張り具合で音を調節していますよね。
声帯も同じ原理で、低い声では短く、高い声では長くのばされている状態です。
この伸ばしたり、縮めたりをコントロールしているのは筋肉なので、結論は筋肉を鍛えたら声帯のコントロールができる=高い声がでるということになります。
しかし、高音で大事な筋肉は、普段の会話ではほとんど使われていないので鍛えていく必要があります。
そのコツがわかれば今よりずっと理想的な声が出るようになるでしょう。
発声前の下準備は大切
高い声を出すには、体の環境を整える必要があります。
先ほど、発声には筋肉が関係している事を説明しましたが、その筋肉を働かせるには、筋自体の柔軟性が大切になってきます。
走る前にストレッチやウォーミングアップをするように、発声にも必要になってきます。
下の図のように、顎や首回りにはたくさんの筋肉があり、特に顎と喉ぼとけの間にある舌骨は筋肉や靭帯によってぶら下がっている状態です。
それらが硬くなってしまうと、声帯を引っ張る筋肉が機能せず「喉に引っかかる」「声がつまる」ように感じ、発声がうまくいきません。
引用:goo ブログ
マッサージによって筋肉のこわばりがなくなると声帯を動かす筋肉がスムーズに動くため、音の調整がしやすくなります。
マッサージの方法:
① 両方の手のひらで首の横に手をあてて円を描くように優しくマッサージ
② 両方の耳たぶの裏を円を描くようにマッサージ
③ 咬筋をマッサージ
実際に、動画を見ながら試してみて下さいね。
引用:YouTube
高音が出せるようになる練習方法5選
安定した高音を出すために、具体的な練習方法を解説していきます。
練習1: リップロール
リップロールは唇を軽く閉じて、息を一定に吐きながらブルブルと震わせるトレーニングで、アヒルの口にして息を出す感じです。
多くのボイストレーナーさんがお勧めしている方法です。得られるメリットとして、
・表情筋や口・喉周りの筋肉をほぐす
・低音と高音で息を一定に保てる
・裏声と地声が繋がりやすい
があげられます。
具体的な練習方法は
①音程なし息だけで10秒
②音程ありで息だけで10秒(楽器があればいいけど、なければピアノアプリで代用可能)
③好きな曲をリップロールで歌う
④小さい声、大きい声、それぞれをリップロールで歌う
実践した方は、10秒息が続かない、という声が多かったものの、練習を重ねると
リップロールしても全然できんやんって思っていたのにいまめっちゃ高い声でてる
というような喜びのコメントが多くありました。
リップロール自体が上手くできない!っていう方はボイストレーナー『しらスタ』さんの動画がわかりやすかったので参考にしてみて下さいね。
引用:YouTube
練習2: タピオカハイトーン
タピオカハイトーンは、タピオカ用のストローを加えてコップの水の中でブクブクと息を吐いていくものです。
ちなみに、なぜタピオカストローかというと、太めのストローのほうが息の量の調節が実感しやすかったり、唇が動かしやすいため初心者には効果的です。
高音が出ない理由のほとんどが、力みすぎにあり、声帯がきれいに振動しないことにあるのですが、このトレーニングのメリットは、適度な息使いや力の抜き方の感覚がつかみやすいところにあります。
具体的な練習方法です。
① コップやペットボトルなどに7割くらいの水を入れる
② タピオカストローをくわえ、水面から2-3cm入れる
③ 好きな曲を歌う(いつもより高音の曲を選ぶ)
シンプルにこれだけですが、
高音を出している時の喉の感覚を覚えておくと、発声の際に力みすぎることがなくなってきます。
実際に、タピオカハイトーンを試した方は
ブクブクの後、ストローから口を離して歌った時、声がきれいすぎてびっくりした
と、即効性の効果が実感できたようです。
練習3: 裏声トレーニング
裏声で歌を歌う、というトレーニングです。
メリットは断然、その運動量です。
裏声は、普段使えていない高音に必要な筋肉をまんべんなく鍛えることができます。
特に、男性や普段の会話で裏声を使う習慣のない方、声が「おもい」「かたい」と感じている方は効果が感じやすいようすです。
具体的な方法は、
男性なら女性曲を、女性はいつもより高音の曲を歌ってみる
というだけで、とってもシンプルです。
喉の沢山の筋肉を鍛えるトレーニングなので、リップロールやタピオカハイトーンに比べて即効性は感じにくいかもしれませんが、発声に必要な土台作りに適しています。
伸び悩んでいた高音もある日、ポーン!と出る方もいるようです。
先ほど紹介したボイストレーナーのしらスタさんは、1-2週間続けることをお勧めしています。
また、裏声で大きな声を出しすぎると喉を傷めてしまうので、小さな声から歌ってみるのがコツとのことです。
実際に試した方は、
(省略) 裏声トレーニングめっちゃ効きました! F5怪しかったけど出るようになりましたー
という喜びの声がありました。
練習4:腹式呼吸
普段、私たちは胸とお腹を連動させて呼吸をしていますが、胸式呼吸の傾向が強い人と腹式呼吸の傾向が強い人がいます。
高い声を出すには、腹筋を使うことが大切になってきます。
腹式呼吸で発声すると、高音で使う息の量をコントロールしやすくなり、喉を傷めることなく安定して声が出せるようになります。
なので、胸式呼吸が強い人には効果が出やすいので特にお勧めです。
胸式呼吸か、腹式呼吸かの見極めは、胸とお腹に手を当ててどちらが大きく膨らむかを比べてみて下さい。
先に動いたり、大きく動くところが優位に働いています。
腹式呼吸の練習方法です。
練習する際の姿勢は最初は仰向けで行ってみると分かりやすいと思います。慣れてきたら椅子に座る、立って行う、と徐々に歌うときの姿勢に近づけて下さい。
① お腹に手をあてる
② 鼻からゆっくり息を吸う お腹はふくらむ
③ 口から薄く、ゆっくり息を吐く お腹はへこむ(10秒程度から目安に)
慣れてきたら、
① 息を吸った後、3秒とめる
② 吐くときに「あー」や「ハッハッハ」など声を出しながら吐く ⇐ 息の量は一定にしましょう
③ 吐く息を増やしていく(10秒→15秒など)
意識して呼吸をするといつもとは違う呼吸リズムになるので、気分が悪くなったりしたら無理して行う必要はないので、秒数など調節して下さいね。
腹式呼吸ができるようになると、息を吐きだせる長さが変わってくるので秒数を数えて変化を感じてみて下さいね。
練習5:喉を開く
喉がしまった状態での発声は喉を傷めてしまいます。
喉を開くとは、喉の奥にスペースをつくることです。空洞ができることで音が響きやすくなったり、多くの息を効率的に吐き出すことが来ます。
小さな力で高音がでるようになるので、発声がよくなるばかりか、喉のためにとっても大切なんです。
喉が大きく開いている状態は、あくびをしている時を思い出すと分かりやすいです。
実際に鏡を見ながらあくびの時の口の中を見ると、「のどちんこ」が奥に引きあがっていて、喉仏が下がっています。この状態の感覚をつかみます。
「あ」だけで歌ってみると喉が開いた状態をキープしやすく、感覚がわかりやすいです。
喉に開き方について、ボイストレーナーのChihiRoさんの動画がわかりやすいので、参考にしてみて下さい。
引用:YouTube
まとめ
いかがでしたか?どれもシンプルですぐに始められそうなものばかりです。
これまでをまとめると、
・高音を出すためにはウォーミングアップを忘れずに
・リップロール、タピオカハイトーン、裏声トレーニングで無理なく高音を出せるコツがわかる
・腹式呼吸と喉を開ける練習で喉を傷めず声がだしやすくなる
高音が出せるようになりたい、と喉を傷めてしまってはもったいないので、ぜひ正しい発声方法を実践してみて下さい。
あなたの努力はきっと報われるはずですので、応援しています。