声優を目指している方や、今から目指そうと考えている方の中には、
「声優養成所に通う期間は何年なのか?」
「養成所に決められた期間以上通うことはできないの?」
「声優養成所を卒業した次は?」
などが気になる方も多いと思います。
今回は、こういった疑問にお答えしていきます。
目次
声優養成所には何年くらい通う人が多いの?
結論から言いますと、1年から3年が多いです。
声優養成所に通う期間としては、いくつか種類があり、1年から3年でしっかりと声優としての技術を学べるところや、半年程度の短期間のものもあります。
数年かけて基礎をしっかりと身につけて、声優デビューを目指すこともできますし、すでに高いスキルを持っている方の場合は、半年ほどの短期間でも十分にプロを目指すこともできます。大半は、数年かけてレッスンを行うものがほとんどとなります。
各養成所によって何年通えるかは異なるため、今回は、声優養成所の中で人気のある3校インターナショナル・メディア学院と日ナレ、81ACTOR’S STUDIOSを例にあげて見ていきましょう。
インターナショナル・メディア学院
インターナショナルメディア学院は、ベーシックコース・アドバンスドコース・プロコースの3コースがあります。それぞれのコースで1年間ずつあるため、全てのコースを受講すると、3年間となります。
インターナショナルメディア学院では、初心者向けのベーシックコースの段階から、プロの声優の仕事現場を見学することができ、早い段階から生の体験をすることができます。
プロコースでは、実際のラジオ放送のパーソナリティとして出演する経験を積むことができることもインターナショナルメディア学院の魅力です。
日ナレ
日ナレには、基礎科(初級)・本科(中級)・研修科(上級)の3つのステップがあり、各科ともに、在籍期間は2年以内となります。
年に1回の進級査定があるため、基礎科から始めると、最短で3年、最長で6年となります。
日ナレは、演技・ボーカル・ダンスレッスンを受けることができ、昼だけでなく夜間のクラスもあり、自由に受講する日程を決めることができます。
レッスンの内容としては、基礎科では、ストレッチ・腹式呼吸などの身体づくりから発音・朗読などの基本的なレッスン。本科では、表現力・創造力を高めるレッスン。研修科では、舞台台本を使用したレッスン、アフレコ実習などが行われます。
81 ACTOR'S STUDIOS
81 ACTOR'S STUDIOSでは、在籍期間は最大で1年となります。
レッスンの内容は、日ナレ同様、演技実習・歌・ダンスや日本舞踊などのレッスンがあります。
そして、1年間のレッスンを終えた後に、81プロデュースの所属オーディションを受けることができます。ただし、合格したとしてもいきなり正所属となれず、更に半年間研修生としてレッスンを積まなければなりません。
そのため、所属オーディションに合格した際は、所属期間が1年半になります。
声優養成所に決められた期間以上通うことはできないの?
基本的には、決められた期間以上は声優養成所に在席することはできません。
進級や所属オーディションに合格して、次のステップへ進むため、期間内にオーディションに合格できなければ、それ以降のレッスンを受けることはできません。それは個人のやる気やスキルを見るためでもあるため、仕方がないことだと思います。
学生感覚でだらだらやっているような人が何年もいると、周りも影響されかねませんし、真剣に取り組んでいるのであれば、基礎科というクラスからは1~2年で進級できるはずです。それだけ厳しい世界であることですね。
声優養成所で進級できなかった場合
声優養成所の中には、進級審査があり、ここで進級できなかった場合は、その養成所を強制退所することになります。一部の養成所では、来年進級査定を受けなおすことができるところもありますが、多くの養成所は強制退所となります。
そして、進級できなかった場合、他の養成所にもう一度通う人もいれば、声優の道を諦めて就職する人もいます。
他の養成所に通う場合は、再度一からレッスンを受け直さなければなりませんが、プロの中でも、複数の声優養成所に通っていた人もいるので、一回落ちたからと言って、必ず声優になれないというわけではありません。
声優養成所を卒業した次のステップ
声優養成所を1年から3年程度かけて卒業した次のステップとして、声優プロダクションへの入所が目標となります。
声優として仕事をするためには声優プロダクションと言われる芸能事務所の所属声優になる必要があります。声優プロダクションは声優にとって、仕事の紹介やスケジュール管理などのサポートをしてくれる仕事のパートナーです。
声優として仕事をするためには、所属オーディションに合格する必要があります。
声優プロダクションのオーディションに合格すれば、始めは預かり所属としての所属となります。
預かり所属
預かり所属とは、見習い期間のことであり、正式な所属になるためにはプロダクションに自分の能力を認められなければなりません。
預かり期間は、基本的には2年~3年が多く、結果が出ない人は1年ほどで所属が打ち切りとなることも多いようです。そして、預かり所属中もプロダクションが行うレッスンに参加しなければなりません。
今までよりレベルの高いレッスンを受け、実際に現場で使えるレベルに達しているかを見られます。レッスンと同時に、様々なオーディションを受けることになります。
この預かり所属の期間中に、どれだけ成果を残せたかによって正所属となるかが決まります。
正所属
正所属は、預かり所属を経て、プロダクションと正式に契約しているということです。預かり所属のときに比べて、オーディションなども優先的に受けることができ、仕事量が増えます。
ちなみに、預かり所属から正所属に上がるためには、オーディションのようなものは存在しません。
ほとんどがプロダクションのマネージャーたちの会議で決定されるため、マネージャーにどれだけ気に入ってもらえるかがかなり重要です。
正所属となってからも、プロダクションとの契約は、1年から3年契約が大半ですので、声優として仕事を続けていくためには、常にプロダクションへ認められるように日々の努力が欠かせません。
声優プロダクションへの所属オーディションに落ちた場合
もし声優プロダクションへのオーディションに落ちてしまったら、声優になることを諦めるか、別の声優養成所に通いなおすという選択になります。
もし、所属オーディションに受からなかった場合は、同じプロダクションへの受験資格を失うため、他の声優養成所からやり直さなければなりません。
A養成所を卒業したからと言って、B養成所を運営する声優プロダクションのオーディションは受けることができないため、さらに所属オーディションを受けるには、別の養成所でレッスンを受け直す必要があります。
まとめ
- 声優養成所は、1年から3年間通う人が多く、長い場合は6年の養成所もある。
- 声優養成所を卒業すると、声優プロダクションへ所属する必要がある。
- 声優プロダクションは、預かり所属と正所属がある。
- 預かり所属の期間は1年から3年が多い。
声優養成所に入ってから、声優として活躍するようになるまで、早い人で3年ほど、遅い人だと10年近くかかる人もいるみたいですね。
大変な道のりではありますが、自分の夢に向かって頑張ってください!