俳優になりたいと思っても
「才能ないしなれないな」
「かっこよくないし向いてないな」
と思ってあきらめてしまう人は多いです。
一方で
- 長い下積みで苦労した人
- 失敗から這い上がった人
- かっこよくないけど物語に必要な人
などなど様々な俳優がいます。
才能があれば下積みで苦労したり、失敗したりしないですよね。
必ずしも全員イケメンでもありません。
ということは、俳優には才能や外見の他に求められるものがあるということです。
それは、
俳優に求められる能力
- 演技力
- 個性
- 強いメンタル
この3つです。
必要になることなので、詳しく解説していきます。
目次
イケメンでなくても俳優になれる?
俳優をやる上で役に立ちそうな才能の代表格と言えば「容姿」ですね。
俳優というとどうしても若くてかっこいい男性をイメージしがちです。
しかし、俳優はイケメンばかりではありません。
例えば、佐藤二郎、荒川良々の二人の写真を見てみましょう。
佐藤二郎
荒川良々
引用:タレントデータバンク
二人とも美形とはいいがたい外見です。
それでもテレビや映画に頻繁に出演していますね。
俳優は顔ではないんです。
俳優に必要な3つのこと
じゃあどんな能力が必要かというと下記の3つです。
俳優に求められる能力
- 演技力
- 個性
- 強いメンタル
どの能力も生まつきのものではなく後天的に努力で磨くことができます。
それぞれについて解説していきます。
1.演技力
俳優として一番必要な能力です。
演技力と一口に言ってもピンときませんね。
演技力を分解すると以下の3つの要素に分けられます。
- 発声
- 表情
- 役作り
これらの要素を総合して演技力となるわけです。
それぞれを深堀して見ていきましょう。
発声
発声とは声を出すことですが、女優に必要なのは声をコントロールする技術です。
滑舌よくはっきりしゃべることは大前提として、声をコントロールする要素は「大きさ」「声色」の2つです。
大きさのコントロール
腹式呼吸を用いた発声をマスターする必要があります。
腹式呼吸なしでは、声のボリュームの最大値が全く足りません。
声を大きくすると常に怒鳴り声になるようでは、演技ができませんね。
どんな声の大きさも適切に出して演技することができる能力が必要です。
声色のコントロール
声色のコントロールとはシーンや役によって声の調子を変化させることです。
低く太い声が必要な役もあれば、かわいい高めの声が必要な役もあります。
またシーンによっても声色を変化させることができれば演技に幅が出ます。
与えられた役やシーンに合わせて適切な声色を選択し、演技できる能力が必要です。
表情
普段生活している中で自然と顔に感情は現れています。
しかし、意図的に表情を作るというのは難しいものです。
鏡を見て「喜怒哀楽」の表情をそれぞれ作ってみましょう。
恐らく、ぎこちない表情になったと思います。
もし、ドラマを見ていてセリフと顔がかみ合っていなかったら気持ち悪いですよね。
なので、場面、セリフに合った適切な表情を出せる能力が俳優には必要になります。
役作り
俳優は台本に合わせて様々なキャラクターになりきらなくてはなりません。
そのためにはこれらのことに力を入れる必要があります。
- セリフの前後関係からそのキャラクターの状況を深く考察する
- 日常生活で感じる感情を記録する
- 女性やお年寄り、子供など全く異なる人間になりきる練習をする
なので役作りとは、台本の行間を読み解き、日頃の練習や研究の成果を使って演技する能力と言えます。
2.個性
有名舞台監督の蜷川幸雄の名言にこんなものがあります。
「なんでもできるわけじゃないけど、あいつにやらせたい」と演出家に思わせる、王子様じゃない俳優をここでつくって、ばらまきたいね!
引用:Greatsより
この言葉から、何か一つ誰にも負けない武器を持っている俳優を好んでいたことがわかります。
俳優が仕事をとるには、自分の武器を磨き上げていくことが大事です。
その武器こそが「個性」です。
個性と聞くとどうしても
「個性と言えるほどのものはもってないなぁ」
「個性をつけるために努力しないと」
と考えがちです。
しかし、個性はすでに持っているのです。
個性とは「自分らしさ」です。
どんな人生を歩み今に至っているかを考えればおのずと個性が見えてくるでしょう。
個性を持っていることに気づけたとして、
「でも自分の持っている個性は弱いから強くしないと」
と思いますよね。
個性に強弱はありません。
個性が強い(強く見える)=自分の魅力をアピールするのが上手い
なのです。
個性を持っていたとしても、自分が気づけていなかったりアピールができていないと発揮できません。
有名俳優の阿部寛も個性の見せ方で苦労していました。
(前略)
ファッションモデル出身という肩書きと顔立ちから、ありきたりな(本人は当時の事を「フェラーリで乗り付けるような」と語っている)二枚目の役しか与えられなかった。更に、背が高すぎるために女性とのツーショットが撮りにくいという問題が浮上。次第にドラマの仕事が減っていき、大きな焦燥感に駆られていった。3年間は仕事に恵まれずパチンコで生計を立てていた。
(中略)
1993年、つかこうへい作・演出の舞台『熱海殺人事件 モンテカルロ・イルージョン』でバイセクシュアルの部長刑事役で主演。
(中略)
脇役として一定の地位を確保した2000年、仲間由紀恵と共演したドラマ『TRICK』では、劇中で自身のモデル時代の写真を自虐ネタとして多用するなど、徹底して三枚目の役を演じた
(後略)
引用:wikipediaより
俳優デビュー当初はモデル出身ということもあり2枚目の役ばかりでした。
しかし2枚目の役は彼の個性とマッチしていなかったため、全く人気が出ませんでした。
阿部寛の俳優としての個性は3枚目にありました。
自分の個性を把握し、アピールの仕方を変えたことで今のブレイクがあるのです。
個性は強弱ではなく「アピールの仕方」が大事です。
個性のアピールが上手い俳優ほどブレイクに近いと言っていいでしょう。
3.強いメンタル
俳優を目指す過程では、心が折れそうになることが何度もあるでしょう。
オーディションに落ち続ける。
資金が底をついてアルバイトで生計を立てる。
収入が少なく、極貧生活となる。
デビューまでの時間が長いほどこういった生活になることは容易に想像できます。
例えば、有名俳優の堺雅人のエピソードです。
堺は昔、通商産業省の官僚を目指し国立大学を受験しましたが失敗。早稲田大学に入学し官僚の夢は諦め演劇の道に進みますが、本格的に役者になろうと大学を中退すると親に勘当され仕送りもなくなりました。
バイトで食いつなぎ本当に空腹の際には道端の雑草を口にした事もあるといいます。そんな極貧生活をなんと、デビューするまでの5~6年も続けていた堺。有名俳優までの道は簡単なものではありませんでした。
引用:ciatarより
極貧生活を5~6年も続けていて、さらに雑草まで口にしたことがあるそうです。
俳優になるという強い意志がなければ、この生活は続けられなかったでしょう。
もちろんすんなり成功する場合もあります。
しかし、全員がすんなり成功するとは限らないのです。
堺雅人のような状況がありえるとすれば、俳優を目指すうえで成功するまで続けることができるメンタルが必要と言えるでしょう。
実はもう一つ必要なこと
3つと言いましたが実はもう一つあります。
それは「環境」です。
同じ夢を志す仲間がいる環境で過ごすことによって、俳優に必要な3つのことがブーストされます。
- 演技力を磨くとき、ライバルの存在により上達が加速する
- 自分の個性を仲間との関係の中で再認識する
- メンタル面で弱くなったときに支えあえる
といった具合です。
これを実現できる環境が、下記の二つになります。
環境
- 養成所
- 専門学校
環境を選ぶ際には養成所をオススメします。
養成所は芸能事務所とのコネクションも強く、場合によっては所属タレントとして扱われます。
なので、技術習得と同時に仕事を受けるチャンスもめぐって来ます。
一方で専門学校は文字通り学校です。
カリキュラムに従って技術の習得を目指します。
俳優としての活動は卒業後になります。
より実践的な環境に身を置くことで成功をつかみ取りましょう。
まとめ
俳優になるために必要なことを紹介してきました。
まとめると下記のようになります。
まとめ
- 俳優になるために必要なことは3つ
- 演技力
- 個性
- メンタル
- 俳優の能力は環境でブーストされる
俳優になるために必要なことに当てはまった人もそうでなかった人も、やってみなければわかりません。
まずは第1歩を踏み出しましょう。