「声優事務所って、それぞれどんな特徴があるの?」
「所属とか預かりって何のこと?」
これから声優を目指す皆さんは、自分で調べていく内にこれらの疑問を持ったことはないでしょうか。
声優事務所にはそれぞれ歴史や特徴があります。
「憧れの声優さんがいる事務所がいい!」
「有名な事務所だったらどこでもいい‥」
という理由が決してダメだとは言えませんが、事務所の特徴と自分が希望する仕事が一致しているか知ることが成功への近道となるので、よく調べてから所属する事務所を決めるべきです。
また、事務所の特徴を知ることも大事ですが、「所属」に関しても、「正所属」「預かり」という立場の違いなど一般的にはあまり知られていないことがあります。
今回の記事では、
・声優事務所について知っておくべき点
・事務所ごとの特徴
・「正所属」、「預かり」の違い
を説明していきます。ぜひ参考にして下さい。
目次
声優事務所について知っておくべき点とは?
声優を目指す人たちがまず目標にするのが「声優事務所」への所属ですが、そもそも所属することばかりが気になっていて、その後はどんな活動をしていくのかよく分かっていない人もいるかもしれません。
各事務所について紹介していく前に、まずは知っておくべき点として、
ポイント
- 声優事務所に所属する流れ
- 所属するメリット
- 所属後の活動
- 声優の仕事内容
について説明していきます。
声優事務所に所属する流れとは?
声優事務所に所属するためには、
所属する流れ
養成機関(養成所、専門学校、声優スクール)で声優としての技術を磨く
↓
声優事務所の所属オーディションに合格する
が一般的な流れです。
それ以外だと、
事務所が開催する一般公募の所属オーディション(養成機関に通っていた経験、声優として活動していたかの有無を問われないオーディション)に合格する、というケースもあります。
最も所属できる可能性が高いのは、養成所に通い関連する事務所に所属、というパターンです。
養成所とは声優事務所が将来、自分たちの事務所で活躍してくれる声優を育てる場所で、多くの事務所は養成所を運営しています。
人気の養成機関をこちらの記事で紹介しています。
ただ、養成所から声優事務所に所属する場合は、
注意
- 養成所に関連のある声優事務所しか所属オーディションを受けられない
という注意点があります。
養成所以外の養成機関からの所属も出来なくはないですが、育成カリキュラムが養成所に比べると劣っている場合が多いので、所属オーディションに合格できない可能性が高くなってしまいます。
また一般公募に関しても、全くの未経験の素人でも受けることができますが、過去に養成所に通っていた人なども受けに来るので、合格できる可能性は極めて低いのが現状です。
所属するメリットって何?
所属オーディションに合格できれば声優事務所に所属となります。所属するメリットとして、
メリット
①事務所からマネジメントしてもらえる
②依頼先との事務処理をやってもらえる
③依頼先とのトラブルに対処してもらえる
④「〇〇事務所に所属している」という信用を得ることができる
⑤マネージャーや現役所属声優から、よりレベルの高いレッスンを受けられる
ということが挙げられます。それではそれぞれ説明していきます。
①事務所からマネジメントしてもらえる
これが一番のメリットといえるでしょう。事務所と仕事の依頼先とのパイプを生かすことで全くの無名の新人でも仕事を受けるチャンスを得ることができます。
「マネジメントしてもらえる」とは、マネージャーが所属する声優の営業を制作会社にしてもらえる、現場に同行して立ち振る舞いなどを指導してくれる、などのことです。
入ったばかりの新人では、自分で制作会社に営業するなんて全く分からないでしょうが、マネージャーがいてくれれば、制作会社に対して自分のことをアピールしてもらい、仕事のオーディションを受けることができます。
また現場でもマナーや立ち振る舞いなど、相手先に失礼のないようにすることはとても大事なことです。これらのこともマネージャーがいてくれれば的確なアドバイスを得ることができます。
ただ、一般的に多くの声優事務所では、一人のマネージャーが複数の所属声優を担当しています。
これらのメリットを受けるには、大勢の担当する声優の中から目にかけてもらえるように努力していくことが必須です。
②依頼先との事務処理をやってもらえる
こちらも大きなメリットです。
声優というのは、事務所に所属しているとしても、仕事面でマネジメントをしてもらう代わりに出演料の数%を事務所に支払う、という個人事業主の立場です。
出演料も通常の会社員のように月の固定給ではなく、完全な成果報酬制となっています。
無事オーディションに合格して仕事ができるとしても、今度は出演料の交渉やスケジュールの管理などをしなければいけません。
声優の中には事務所で働いて実力や実績ができた後に退所して、自分で直接依頼を受けて仕事をするフリーの声優もいます。もし、フリーだとこれらのメリットは受けられず全て自分自身でやることになります。
ですが事務所に所属していれば、それらの事務処理を全てやってもらうことができるので、安心して仕事に集中することができます。
③依頼先とのトラブルに対処してもらえる
何らかの事情で突然仕事をすることが出来なくなった時や現場でトラブルが起きた時などに、もし個人のフリーでやっていたとしたら、うまく対処することができず下手をすれば多額な違約金などが発生してしまい、信用も失ってしまうなどのケースもあります。
事務所であれば代わりの人を探す、マネージャーが現場に来て対応するなどの対処をしてもらうことができます。
やはり、相手が会社である場合はこちら側も事務所が前に出てもらわないと収拾がつかないことになることが多いので、とても頼りになります。
④「〇〇事務所に所属している」という信用を得ることができる
やはり、今まで仕事をしたことがない人よりも、これまで何度も仕事をしてきた事務所に所属している人の方が制作会社などから見れば信用してもらいやすいものです。
「○○事務所なら仕事を任せても大丈夫。」
と思ってもらえるような信頼関係を事務所が作ってきたからです。
これまでの事務所と制作会社との関係を生かして、スタートの時点で有利な立場になることができれば、実力社会の声優業界で生き残る大きな武器になります。
⑤マネージャーや現役所属声優から、よりレベルの高いレッスンを受けられる
いくら所属オーディションに合格したとしても、新人の間はまだまだ先輩の声優に比べれば実力不足です。なので声優としてより高いレベルにならなければ、安定して仕事をしていくことはできないでしょう。
事務所に所属すればマネージャーや現役の所属声優から、これまで通ってきた養成機関よりも実践的で役に立つアドバイスやレッスンを受けることができ、さらに実力を上げていくことができます。
※レッスンは有料で行われることが多いですが、事務所や見込みしだいによっては事務所負担で受けることもできるようです。
所属後の活動って何をするの?
所属後の主な活動は、
主な活動
①仕事のオーディションを受けて合格する
②マネージャーや担当者に自分からアピールをしていく
③自分の声優としての実力をさらに磨いていく
となります。
①仕事のオーディションを受けて合格する
とにかく、やるべきことは仕事のオーディションを受けて合格することです。
それぞれの仕事の内容に合った声優をキャスティングするために、多数のオーディション参加者の中から実力を認められて合格しなければいけません。
オーディションに合格することで、はじめて実際に声優として現場で仕事をすることができるのです。
声優業界はとても厳しく、一般的に知られているような声優は全体のごくわずかです。そんな世界で活躍していくためには、ほかのライバルを蹴落としてでも仕事を取る、という強い気持ちがなければ、とても生き残ることはできません。
②マネージャーや担当者に自分からアピールをしていく
仕事依頼は実際に所属する声優の人数分が来る訳ではなく、大勢の所属声優の中で取り合うことになります。
その中でマネージャーが誰に仕事を振るかを選ぶ時に、顔すら覚えてもらっていないようではまず仕事を受けることはできません。
とにかく積極的にアピールしていくことを心掛けなければいけません。
先の「所属するメリット」のところでレッスンについて述べましたが、ここは実力を上げるだけではなく、マネージャーや先輩の所属声優に自分の顔を覚えてもらうための重要な場でもあります。
こういった場にはできる限り参加して、実力とやる気を認めてもらうように心掛けましょう。
③自分の声優としての実力をさらに磨いていく
これまでも述べてきたように、仕事のオーディションを受け、合格するために実力を磨く、ことは声優として絶対条件です。
はじめのうちは声優の仕事だけで生活していけるような人はほとんどいなく大半の人はアルバイトなどを兼業しています。
よほど特殊な事情の人でない限り、声優としての目標は、「何でもいいから声優の仕事をする。」ではなく「希望の声優の仕事をして生きていく。」ということでしょう。
そのためには、
「自分の強みは何か?」
「自分の弱点はどうすれば克服できるか?」
をマネージャーなど周囲の協力はもちろんのこと、自分自身でも常に意識して実力を磨き続けましょう。
声優事務所にはってどんな仕事をしているの?
声優事務所では、
- アニメの声
- 洋画の吹き替え
- ゲームのキャラクター
- ラジオパーソナリティ
- ナレーション
- 歌手活動
- ドラマCD
- アプリの声・WEB販売
- イベント司会者
など様々な仕事が入ってきます。これらの仕事の中で、基本的にどの事務所もこれらの仕事をしていますが、この中で特に「洋画の吹き替え」、「ナレーション」に強いなどの事務所ごとに、「得意なジャンルがある」、「力を入れている分野がある」、という特徴があり、得意なジャンルほど仕事が来やすいと言えます。
事務所を調べる時には、得意としているジャンル、近年に力を入れているジャンルが何か特に意識して調べましょう。
有名な声優事務所6つの特徴をそれぞれ紹介
声優事務所の中で特に業界内で影響力のある事務所を6つ選び、具体的な特徴をまとめました。
事務所には得意なジャンルや力を入れている分野などそれぞれの特徴があるので、これまでの実績なども見てしっかり調べましょう。
それでは、6つの事務所を紹介していきます。各事務所の引用画像の下から公式HPにアクセスできますので、興味を持った事務所があればこちらから詳細をご覧ください。
*一番人気 IAMエージェンシー
世界有数の声優「堀川りょう」さんが代表として運営するプロダクションです。
日本で有数のIT業界の専門家も共に運営しており、新聞・雑誌・ラジオ・テレビなどの従来のメディアにとどまらず、第5のメディアである「インターネット」に最も精通した技術力のあるプロダクションです。海外まで視野に入れ、実際に活動している日本唯一のプロダクションです。
事務所の特徴
主な特徴は、
特徴
- 声優事務所「アズリードカンパニー」とも共に「IAMグループ」を構成し、2つのプロダクションは異なるが内部でオーディション情報やキャスティング依頼を共有し、所属者により多くの出演機会を与えることができる
- 自社でアニメ制作も行う
- 新世代の声優として「YouTuber声優」の発掘、育成も行っている
- 特に若手育成に力を注いでいて、入所1ヶ月でデビューという実績がある
声優業界は昔からの古い体質を言われることもありますが、こちらではそれらの体質に捕らわれずにYouTubeなどの現在の世代にあった取り組みも行っており、さらに海外にも付属の養成所があるなど国内だけでなく世界にも目を向けているなど、今後もますます活躍の場を広げていくのではないでしょうか。
所属声優(※一部)
(※敬称略)
佐藤祐吾
影山灯
鈴木愛奈
花井美春
松井恵理子
主な仕事の実績
アイドルマスター シンデレラガールズ(アニメ)
干物妹!うまるちゃん(アニメ)
三者三葉(アニメ)
城下町のダンデライオン(アニメ)
雨色ココア(自社制作アニメ)
弱虫ペダル(舞台)
など、他多数。
ネットの情報には限界があります。
なので時間をムダにせずに時短して詳しい事を知りたい方は、無料で貰える資料を請求してみる事をおすすめします。
無料とはいえ、先にどんなパンフレットが貰えるか見ておきたい人はこちらをどうぞ。
実際に貰える資料の写真を載せています。
青二プロダクション
1969年に設立された業界でも最大手の声優事務所で、2019年には創設50年になります。「優れた声優は優れた俳優である」を理念にし、「声の仕事」ならほぼ全般的に行っているといえるでしょう。
また、声優事務所「ぷろだくしょんバオバブ」、「81プロデュース」は青二プロダクションから独立して設立されました。
事務所の特徴
主な特徴は、
特徴
- アニメや洋画はもちろん、ナレーションやナレーター、アナウンサーDJなどの他分野にも活動を拡大、進出している
- 東映、東映アニメーションとの繋がりが強く、これらの作品には青二プロダクションの声優が多く活躍している
- ゲーム関連の吹き替えも古くから行っていて、こちらでも多くの声優が活躍している
- 声優として声の演技だけではなく、所属声優が舞台公演に定期的に出演するなど、より幅広い演技力が求められる
- スパルタ体質で有名で、たとえ所属できたとしても、その後のふるいにかけられ声優を辞める人も多い
- アニメ、洋画、ナレーション、ゲームなど声優の業務としてはどれも業界内で多くの仕事を行っています
です。
老舗の声優事務所であることから、若手から大御所まで400人以上のタレントが幅広く所属しており、業界トップクラスであることから業界内での影響力も強いです。
所属声優(※一部)
(※敬称略)
神谷浩史
古谷徹
古川登志夫
緑川光
銀河万丈
野沢雅子
桑島法子
沢城みゆき
田中真弓
皆口裕子
主な仕事の実績
デビルマン(アニメ)
マジンガーZ(アニメ)
一休さん(アニメ)
銀河鉄道999(アニメ)
Dr.スランプアラレちゃん(アニメ)
キン肉マン(アニメ)
ゲゲゲの鬼太郎(アニメ)
聖闘士星矢(アニメ)
ドラゴンボール(アニメ)
など、他多数。
81プロデュース
1981年に青二プロダクションから独立して設立され、アニメ、洋画、ナレーションなどの幅広く仕事を持っていて、青二プロダクションと並んで業界の最大手の事務所です。
事務所の特徴
主な特徴は、
特徴
- 関連会社とともに「81グループ」を構成し、グループ内で企画制作ができるなどの独自の事業展開をしている
- グループ内に自社スタジオとして音響制作会社HALF H・P STUDIOがあり、自分の事務所で音声制作を行える
- 現在、多くの声優事務所がある中で黒字経営ができている
- アニメやゲーム、ナレーションなど、どのジャンルにも強い
です。
自分たちのグループ内でアニメーションや洋画の日本語版、オーディオドラマの制作ができるので、所属すれば出演の機会にも恵まれます。
特にアニメは所属している声優をメインで出演させやすく、脇役やゲストキャラなどでも出演しやすいので、アニメの仕事がしたい人にはおおきな強みになります。
所属声優(※一部)
(※敬称略)
中尾隆聖
高山みなみ
江口拓也
羽多野渉
阿澄佳奈
松来未祐
主な仕事の実績
エースをねらえ!(アニメ)
母をたずねて三千里(アニメ)
ルパン三世(アニメ)
それいけ!アンパンマン(アニメ)
ドラゴンボール(アニメ)
名探偵コナン(アニメ)
鋼の錬金術師(アニメ)
ゲゲゲの鬼太郎(アニメ)
シャーマンキング(アニメ)
シティーハンター(アニメ)
など、他多数。
アーツビジョン
引用:アーツビジョン 公式HP
1984年に「東京俳優生活協同組合」から独立して設立された声優事務所です。ボーカロイドの「初音ミク」の声を担当した藤田咲さんが所属していることでも有名です。
事務所の特徴
主な特徴は、
特徴
- アニメとゲームが得意なジャンル
- 最近は男性の所属声優が活躍していることが多い
- アイドル声優を売り出した先駆け事務所でタレント性の高い声優が多く所属
- 直結した養成所は経営しておらず、関連の声優養成所である「日本ナレーション演技研究所」から所属するのが一般的
です。
特にアニメ、ゲームの作品に強く、アニメでも主役級の出演をしている声優が多いです。さらにアニメ作品やゲーム作品に関連したラジオ番組のパーソナリティーやイベントの仕事などもあり、メディアに出る仕事が多く回ってくる事務所だといえます。
また、こちらに所属の「椎名へきる」さんは声優として初の日本武道館コンサートを開催し、音楽番組「ミュージックステーション」にも声優として初出演したという実績があります。
※2007年に代表取締役がオーディション受講者に問題行動をし逮捕されましたが、現在は辞任し新たな代表取締役が就任し、新体制で運営されています。
所属声優(※一部)
(※敬称略)
梅原裕一郎
高木渉
椎名へきる
藤田咲
保志総一郎
鳥海浩輔
永野由祐
濱野大輝
檜山修之
主な仕事の実績
名探偵コナン(アニメ)
機動新世紀ガンダムX(アニメ)
ひぐらしのなく頃に(アニメ)
プリンセス・プリンセス(アニメ)
マクロスF(アニメ)
戦国BASARA(アニメ)
キャプテン翼(アニメ)
ホイッスル!(アニメ)
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ(アニメ)
アイドルマスター(ゲーム)
など、他多数。
東京俳優生活協同組合
通称「俳協」と呼ばれ、声優や俳優、マネージャーなど約300人が所属し、共同で運営する生活協同組合という形態の組織になっています。会社ではなく、所属する俳優とマネジメントスタッフの組合員が選挙で理事会を決定して運営されています。
1960年に設立された声優プロダクションのルーツといえる業界内最長の組織であり、俳協から独立する形で同人舎プロダクション、青二プロダクション、マウスプロモーション、アーツビジョンがあります。
事務所の特徴
主な特徴は、
特徴
- ナレーションが特に強く、アニメ、洋画の吹き替えなど幅広く仕事がある
- 声優、俳優以外にも、ナレーター、DJなど幅広い人材が所属している
- 元々、舞台やドラマを中心で活動していた事務所なので、声優業よりも俳優業がメインの所属者が多い
- アイドル声優などではなく、俳優といえるような実力のある人たちが多く所属している
元々のルーツが舞台やドラマなどで、今でも実写や舞台で活躍している俳優が多く所属しており、声優から俳優に方向転換する人もいます。
声優業だけではなく、俳優業にも興味があり、仕事の幅を広げたい人にはおすすめといえるでしょう。
所属声優(※一部)
(※敬称略)
池田秀一
諏訪部順一
笠間淳
皆川純子
梶原岳人
狩野翔
熊谷健太郎
主な仕事の実績
人造人間キカイダー(特撮)
仮面ライダーBLACK(特撮)
仮面ライダーBLACK RX(特撮)
メタルヒーローシリーズ(特撮)
ウルトラシリーズ(特撮)
機動戦士ガンダム(アニメ)
あしたのジョー(アニメ)
キャプテン翼(アニメ)
シティーハンター(アニメ)
テニスの王子様(アニメ)
など、他多数。
プロダクション・エース
2008年に、株式会社角川プロダクション(後のKADOKAWA)と株式会社アミューズメントメディア総合学院が合併して、設立された声優プロダクションです。
事務所の特徴
主な特徴は、
特徴
- アニメの出演と共に、洋画の吹き替えの仕事が多い
- ナレーションの仕事は少ない
- 最近ではライトノベル、漫画が原作の作品で出演することが多くなってきている
- アニメや洋画、海外ドラマの吹き替え、ゲームやヴォーカル、ダンス、ステージ、ナレーションなどをこなせる人材を揃えている
- 声優兼ヴォーカリストが主な所属タレントである
声優として声の演技だけではなく、歌やダンスなどにも力を入れておいてよりエンターテイメント性の高い人が求められています。近年では、声優が表舞台に登場することは珍しいことではないので、活躍の場を広げたい人にはおすすめです。
所属声優(※一部)
(※敬称略)
河本啓佑
白川周作
水島裕
望月英
野水伊織
山本和臣
小俣凌雅
藏合紗恵子
主な仕事の実績
日常(アニメ)
マケン姫っ!(アニメ)
デッドマン・ワンダーランド(アニメ)
デート・ア・ライブ(アニメ)
ブラッドラッド(アニメ)
新妹魔王の契約者(アニメ)
艦隊これくしょん ー艦これー(アニメ)
魔装学園H×H(アニメ)
など、他多数。
「正所属」と「預かり」の違いって?
これまで、有名な声優事務所の特徴について説明してきましたが、「所属」自体に関しても知っておかなければいけないことがあります。
それは、声優事務所の所属後にも、
ポイント
- 「正所属」
- 「預かり」
というランク分けがあります。
これらについて説明していきます。
「正所属」とは?
一般的に「所属」しているとは「正所属」のことを指します。これは正式に事務所と契約しているということです。
特徴
- 社会的に「声優」の職業についたといえるレベル
- 所属に期限がない
- ギャラが「預かり」の約2倍
- オーディションを優先的に受けることができる
- 結果的に仕事数が多い
ある程度、実力は認められているので事務所としては優先的に仕事を持ってきてくれます。
ですが、仕事を持ってきてもらえたとしても、オーディションには合格しなければいけません。なので、「正所属」だと油断をしていると、すぐに仕事がなくなる恐れもあります。
「預かり」とは?
「預かり」とは事務所とは正式な契約は結ばれておらず、「試用期間」という立場です。
主に事務所の新人がなる立場といえますので、これから声優を目指す人たちの多くは「預かり」になるでしょう。
※事務所によっては「準所属」とも呼ばれるなど、呼称に違いがある場合もあります。
特徴
- 期限は1~3年程度
- 期限内に実力が認められなければクビになる場合もある
- 「正所属」のように仕事を持ってきてもらえない
- 強制ではないが、事務所のレッスンに有料で参加しなければいけない
- 多くの「預かり」声優は、ギャラが少ないのでアルバイトをしながら生活している
というように、「正所属」と比較するとデメリットばかりです。
ただ、あえてメリットがあるとすれば、
メリット
ギャラが安いので、製作費をかけられない仕事を貰える
という点があります。
ただ、もちろんそれもオーディションをして実力をして実力が認められなければいけないので、安く使えるからといって無条件で仕事が貰える訳ではありません。
「預かり」から「正所属」になるためには?
もし、あなたが事務所で「預かり」の立場なら、「正所属」になるためにはとにかく事務所にアピールしていくことが大事です。
声優としての実力が認められれば「正所属」となりますが、そもそも仕事を持ってきてもらうことがほぼないといっていいので、実力を見せる場すらほぼないのが実情です。
ポイント
- レッスンに参加して講師に顔を覚えてもらう
- 事務所の担当者などに自分から積極的にアピールをする
- 1つでも多く、実力を見せる場を作っていく
- 実力はもちろん、マネージャー達との普段の人間関係も重要
これらのことをしていかない限り、まず「正所属」にはなれないと言われます。
ポイント
「正所属」に上がるかはオーディションではなく、マネージャーなどが会議で決定する
と言われていることから実力を示すことだけではなく、普段から事務所のマネージャーに積極的に話しかける、差し入れを持っていく、などをどんどんやっていきましょう。
「少し図々しいかな?」
って思うぐらいでもいいです。そうでないと多くの「預かり」の中から好印象を持ってもらうことなんてできません。
自分からチャンスを作っていかないと、「預かり」のままレッスン料だけを支払う状態が続く「飼い殺し」のようなまま、時間が過ぎることになりかねないことを念頭に置いて下さい。
まとめ
ここまで読んでみていかがでしたでしょうか。おさらいしますと、
まとめ
- 事務所については、「所属する流れ」、「所属するメリットやその後の活動」、「声優の仕事内容」を知っておく
- 事務所ごとに「得意ジャンル」や「力を入れている分野」などの特徴があり、それらをしっかり調べることが大事
- 「正所属」は所属の期限がなく、ギャラや仕事面において「預かり」より優遇される
- 「預かり」は待遇面でデメリットが多く、さらに1~3年の期限があり、その間に結果を出さないとクビになる恐れがある
- 「預かり」から「正所属」になるには実力を示すだけでなく、周囲との関係も大事
です。
声優になるためには、よほど才能に恵まれた人でない限りは数年かかるのが当然という世界です。
始めの事務所選びで自分が目標にでき、熱意を失わずにいられる環境であるかどうかはとても大事なことなので、何度もいいますが事務所選びはしっかり調べましょう。
そして、事務所にさえ「所属」したらもう安心というような甘い考えもせず、その後も大変な苦労があると前もって認識しておきましょう。
「こんなはずじゃなかった‥」
とよく分かっていないまま、「預かり」になって時間だけが過ぎて結局辞めていく、というケースは実際によくあります。
声優になるということは、常に勝負して勝ち上がっていかなければいけない、という覚悟で臨みましょう。
そうすることでより気持ちが引き締まり、あなたの夢が叶う可能性はグッと上がることでしょう。
事務所選びに失敗したくない人はこちらの記事を参考にして下さい。